緑ナンバー(事業用)と白ナンバー(自家用)の登録手続きの違い:許可から登録までの完全ガイド
街中で見かける、緑地に白文字のナンバープレート(軽自動車の場合は黒地に黄色文字)。これらは「運賃をもらって人や物を運ぶ」ための、いわばプロ専用のナンバーです。
白ナンバー(自家用)の手続きは、書類が揃えば「誰でも」行えますが、緑ナンバーはそうはいきません。手続きの裏側に潜む「見えないハードル」を紐解いていきましょう。
1. 最大の違い:運輸局の「許可」と「連絡書」
白ナンバーの手続きが「登録のみ」であるのに対し、緑ナンバーの手続きは「経営許可+登録」の二段構えになります。
白ナンバーの場合
車庫証明を取得し、印鑑証明書などの必要書類を揃えて運輸支局(陸運局)へ行けば、その日のうちに登録が完了します。
緑ナンバーの場合
登録窓口に行く前に、まず「輸送部門(輸送課)」という別の窓口で、「事業用自動車等連絡書(通称:連絡書)」を発行してもらう必要があります。 この連絡書は、以下の許可を得ていなければ発行されません。
- 一般貨物自動車運送事業の許可(トラック運送)
- 旅客自動車運送事業の許可(タクシー・バス)
ここがポイント! 緑ナンバーの手続きでは、窓口で「車庫証明」を提出する必要はありません。なぜなら、事前に輸送課へ提出する事業計画の中で、すでに「駐車スペースが確保されていること」を審査されているからです。
2. 必要書類の比較
登録手続き当日に持参する書類には、以下のような違いがあります。
| 項目 | 白ナンバー(自家用) | 緑ナンバー(事業用) |
| 必須書類 | 車庫証明書 | 事業用自動車等連絡書 |
| 身分証明 | 印鑑証明書(発行3ヶ月以内) | 印鑑証明書(発行3ヶ月以内) |
| 委任状 | 必要(実印押印) | 必要(実印押印) |
| ナンバー代 | 約1,500円(通常) | 約1,500円(通常) |
| その他 | なし | 運送事業の許可証の写しなど |
緑ナンバーへの変更(新規・増車・代替)には、必ず「輸送課のハンコが押された連絡書」の原本が必要になることを覚えておきましょう。
3. 維持費と税金の「逆転現象」
「緑ナンバーにすると税金が高いのでは?」と思われがちですが、実は自動車税(種別割)は緑ナンバーの方が安く設定されています。物流や交通インフラを支える事業への優遇措置です。
- 自動車税: 緑ナンバーの方が圧倒的に安い(例:普通トラックなら半額以下になることも)。
- 自賠責保険: 緑ナンバーの方が高い。事故のリスクや稼働時間が長いためです。
- 任意保険: 緑ナンバーは非常に高額、かつ審査が厳しい。
「税金が安いから」という理由だけで緑ナンバーにするのは得策ではありません。運行管理者の配置や定期点検の義務など、人的・時間的コストが膨大にかかるからです。
4. 緑ナンバー特有の「義務」と「監査」
登録手続きが終わった瞬間から、その車両には厳しい「プロのルール」が課せられます。
- 運行管理者の選任: 誰が、いつ、どこまで運転するかを管理する責任者が必要です。
- 点呼の実施: 運転前後のアルコールチェックや体調確認が義務付けられます。
- 3ヶ月点検: 白ナンバーは「12ヶ月点検」ですが、緑ナンバーは「3ヶ月ごとの定期点検」が必須です。
- 巡回指導・監査: 適正化実施機関や運輸局による立ち入り調査があり、不備があれば車両停止や事業停止の処分が下されます。
5. 【注意】「白ナンバーでの営業行為」は厳罰!
「手続きが面倒だから、白ナンバーのままお金をもらって荷物を運ぼう」 これはいわゆる「白タク」「白トラ」と呼ばれる違法行為です。
- 罰則: 3年以下の懲役、または300万円以下の罰金。
- リスク: 事故を起こしても、任意保険が「事業用」でないため、保険金が1円も支払われない可能性が高いです。
事業として行う以上、正しく緑ナンバーを取得することが、会社とお客様を守る唯一の道です。
まとめ:運送業のスタートラインをトータルサポート
白ナンバーから緑ナンバーへの変更は、単なる名義変更ではなく、「運送事業という法的スキーム」への参入を意味します。
「許可は取ったけれど、登録手続き(連絡書の発行)のやり方がわからない」 「増車手続きをしたいけれど、平日に運輸局へ行く時間がない」 「白ナンバーに戻して車両を売却したい」
当事務所は、運送業の許可申請から、現場の車両登録・出張封印まで、物流ビジネスのバックオフィスをワンストップでサポートいたします。 複雑な連絡書の発行から、ナンバープレートの交換まで、プロの確実な仕事で御社のビジネスを加速させます。
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