ローン会社が倒産・合併していて所有権解除ができない!古い車の書類トラブル解決法
「20年前に買った車を廃車にしようと思ったら、車検証の所有者が『〇〇ファイナンス』になっていた」 「ローンはとっくの昔に完済しているのに、その会社はもう倒産して存在しないらしい……」
長年乗っていた車や、放置していた車を処分しようとした時、この「所有権留保(しょゆうけんりゅうほ)」の解除忘れが大きな壁となることがあります。
相手の会社が存在していれば電話一本で済みますが、会社自体がなくなっている場合、どうすればいいのでしょうか? 今回は、倒産・合併・解散してしまったローン会社名義の車を、合法的に自分の名義にする(または廃車にする)ための対処法を解説します。
1. なぜ「所有権解除」が必要なのか?
ローンで購入した車は、完済するまでの間、担保として車検証上の所有者が「信販会社(ローン会社)」や「ディーラー」になっています。これを所有権留保といいます。
ローンを完済しても、自動的に名義は変わりません。 所有者が自分(使用者)になっていない限り、廃車(抹消登録)も売却も譲渡もできないのが法律のルールです。
相手の会社が消滅している場合、勝手にハンコを作って押すわけにはいきません。正しい手順で「権利が消滅していること」を証明する必要があります。
2. 合併・社名変更している場合(難易度:低)
会社名が変わっている、あるいは別の会社に吸収合併されているケースです。 (例:〇〇クレジット → △△ファイナンスへ合併)
この場合、権利義務は新しい会社に引き継がれています。
対処法
- 現在の窓口を探す: ネットで「旧社名 所有権解除」と検索すると、現在の引継ぎ会社(承継会社)が見つかることが多いです。
- 書類を請求する: 現在の会社に連絡し、「完済証明」や「所有権解除書類」を請求します。
- つながりの証明: 陸運局での手続きには、「会社がつながっていること」を証明する登記簿(閉鎖事項全部証明書など)が必要になりますが、多くの場合は信販会社側が用意してくれます。
3. 倒産(破産)して管財人がいる場合(難易度:中)
会社が倒産していても、裁判所が選任した「破産管財人(弁護士)」が残務処理を行っているケースです。
対処法
- 管財人を探す: 登記簿などを調べて管財人事務所を特定し、連絡を取ります。
- 完済を証明する: 「ローンは終わっています」という証拠(当時の領収書、通帳の引き落とし履歴、完済通知ハガキなど)を提示します。
- 書類をもらう: 管財人が確認できれば、管財人の実印が押された譲渡証明書や委任状が発行されます。
※注意 完済の証拠がない場合、管財人から「残債がないとは言えないので書類は出せない」と断られることがあります。当時の記録探しが重要になります。
4. 会社が完全に消滅・解散している場合(難易度:高)
これが最も厄介なケースです。 合併先もなく、管財人もおらず、法務局の登記も閉鎖(解散)されており、「連絡先がこの世に存在しない」状態です。
この場合、通常の書類(印鑑証明書など)を集めることは物理的に不可能です。 その場合、以下のような書類を準備して、所有権解除を試みます。
「所有権解除」のための特別な手続き
陸運局(登録官)に対して、以下の事実を積み上げて説得し、例外的に登録を認めてもらいます。
- 閉鎖事項全部証明書: その会社がいつ解散し、現在存在しないことを証明する公的書類。
- 完済の事実証明: ローンが完済されていることを示す客観的な証拠。
- 顛末書(てんまつしょ)・誓約書: 「書類が取れない経緯」と「万が一トラブルが起きたら全責任を負う」という誓約を実印で行います。
- 車検切れの期間: 車検が切れてから5年以上経過している場合、職権で抹消できる可能性があります(※事案によります)。
5. 絶対にやってはいけないこと
「会社がないならバレないだろう」と、勝手に認め印を買ってきて書類を偽造することは犯罪(有印私文書偽造・同行使)です。 陸運局は主要な倒産会社のリストを持っており、印鑑の照合も厳格に行われます。不正が発覚すると、その車は二度と手続きできなくなります。
まとめ:その「詰んだ」案件、行政書士が調査します
倒産会社の所有権解除は、陸運局の窓口でも「相談案件」として扱われ、担当官と法令に基づいた交渉が必要になります。
- 法務局での登記簿調査(会社の追跡)
- 当時の完済証明の捜索・代替書類の検討
- 陸運局への事前相談・上申書の作成
これらを個人の方が行うのは、時間的にも精神的にも非常に負担が大きいです。
「古い車の書類が出てこない」 「ローン会社の名前が変わっていて連絡先がわからない」 「廃車にしたいのに断られた」
諦めて放置する前に、一度当事務所にご相談ください。 複雑に絡まった権利関係を調査し、合法的に所有権を解除して、スッキリと愛車を処分(または自分のものに)できるルートをご提案します。
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