自動車リサイクル券とは?中古車売買時の預託金の正しい取り扱いと清算方法

中古車の売買契約書や見積書に必ず登場する「リサイクル預託金」。 「前のオーナーが払っているはずなのに、なぜ自分も払うの?」「売る時は返ってくるの?」といった疑問を持つ方は少なくありません。
自動車リサイクル券は、その車を最後にスクラップ(廃車)にするための費用を「前払い」している証明書です。今回は、リサイクル料金の仕組みと、売買時の精算ルールについて分かりやすく解説します。


1. 自動車リサイクル法と「預託金」の仕組み

2005年に施行された自動車リサイクル法により、車の所有者は、その車から出る廃棄物(シュレッダーダスト、エアバッグ、フロン類)を適正に処理するための費用を預託する義務があります。

  • いつ払う?: 原則として「新車購入時」に最初のオーナーが支払います。
  • どこへ行く?: お金は「自動車リサイクル促進センター」という公的な機関に預託(デポジット)されます。
  • いつ使われる?: その車が一生を終えて「解体(廃車)」される際に、処理費用として充当されます。

2. 中古車売買時のルール:「預託金は車と一緒に移動する」

ここが最も重要なポイントです。リサイクル預託金は、「車の所有権と一緒に、次のオーナーへ受け継がれる」という性質を持っています。

売主(譲渡人)の立場

車を売却・譲渡する際、すでに預けているリサイクル預託金を受け取る権利(金銭債権)を次のオーナーに譲ることになります。そのため、「車両本体価格とは別に、リサイクル預託金相当額を買い手から受け取る」のが一般的なルールです。

買主(譲受人)の立場

車両代金とは別に、売主が過去に支払ったリサイクル料金と同額を売主に支払います。これにより、あなたが「リサイクル預託金の権利者」となり、将来その車を廃車にする際の費用を確保したことになります。


3. リサイクル預託金の「内訳」と消費税

リサイクル料金の明細を見ると、いくつかの項目に分かれています。

  1. シュレッダーダスト料金
  2. エアバッグ類料金
  3. フロン類料金
  4. 情報管理料金
  5. 資金管理料金(※新車時のみ発生。売買時は対象外となることが多い)

【専門知識】消費税の取り扱い

中古車売買におけるリサイクル預託金の授受は、消費税法上「金銭債権の譲渡」に該当し、非課税(不課税)となります。車両価格には消費税がかかりますが、リサイクル料金相当額には消費税を乗せないのが正しい会計処理です。


4. リサイクル券をなくしてしまったら?

リサイクル券(A・B・C・D券のセット)を紛失しても、再発行はできません。 しかし、安心してください。リサイクル料金が預託されているかどうかは、車台番号からオンラインで確認可能です。

  • 対処法: 「自動車リサイクルシステム」のホームページから、「預託状況」を検索してプリントアウトすれば、リサイクル券の代用として売買や廃車の手続きに使用できます。

5. 行政書士に依頼するメリット

個人間売買や親族間譲渡では、この「リサイクル預託金の精算」が漏れてしまい、後から売主が損をしていたことに気づくトラブルが散見されます。

  • 精算額の正確な算出: 車検証の情報から、現在の正確な預託額を確認し、清算書を作成します。
  • 契約書の作成: 車両代金、リサイクル料金、未経過分の自動車税などを明確に区分した譲渡契約書を作成し、金銭トラブルを未然に防ぎます。
  • 廃車手続きとの連携: 事故車や動かない車を処分する際、リサイクル預託状況を確認し、スムーズな解体・抹消手続きを代行します。

まとめ:リサイクル料金は「車のバトン」

自動車リサイクル預託金は、車が地球に還るための大切な費用です。 中古車を売るときは「戻ってくるお金」、買うときは「将来のために預けるお金」として、正しく理解して精算を行いましょう。
「リサイクル料金がいくら預けられているか調べてほしい」 「個人売買の清算書を正しく作ってほしい」 「リサイクル券がない状態で廃車にしたい」
そのようなお悩みは、ぜひ当事務所にご相談ください。 名義変更や廃車の手続きと合わせて、リサイクル預託金の処理もプロの視点で確実に行います。

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この記事を書いた人

行政書士古川俊輔
行政書士古川俊輔
自動車専門の行政書士
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