破産管財人の方へ|破産財団に属する自動車の任意売却と登録手続きのポイント

破産事件において、破産者が所有していた自動車の換価処分(任意売却)は、債権者への配当原資を確保するための重要なプロセスです。しかし、管財業務は多岐にわたり、一台ごとの名義変更や廃車手続きに時間を割くのは効率的ではありません。
また、破産案件の車両は「書類の欠落」や「ローン会社による所有権留保」など、一筋縄ではいかないケースが多々あります。今回は、破産管財人による自動車売却時の登録手続きと、行政書士がサポートできる実務のポイントを整理します。


1. 破産管財人が売主となる際の手続きフロー

通常の売買と異なり、売主が「破産者本人」ではなく「破産管財人」となるため、運輸支局に提出する書類が特殊になります。

必要書類リスト(普通車の場合)

破産者の印鑑証明書は原則不要(または取得不能)なため、以下の書類で代用します。

書類名備考
破産手続開始決定書裁判所が発行したもの(コピー不可の場合あり)。
管財人選任証明書裁判所が発行した、現在の管財人を証明する書類。
管財人の印鑑証明書発行から3ヶ月以内のもの。
譲渡証明書・委任状管財人の実印を押印したもの。
車検証(原本)紛失している場合は再交付が必要です。

2. 現場でよくある「3つの難所」と対処法

破産管財案件では、以下のようなイレギュラー対応が頻発します。

① 所有権留保(ローン会社が所有者)のケース

車検証上の所有者が信販会社等になっている場合、それは破産財団の資産ではなく、信販会社の「別除権(べつじょけん)」の対象となります。

  • 対応: 管財人と信販会社で協議し、残債の有無を確認。完済していれば信販会社から所有権解除書類を取り寄せますが、破産決定が出ていることで書類発行の手順が通常と異なる場合があります。

② 車検証やナンバープレートの紛失

破産者が車両を放置していたり、管理が杜撰だったりする場合、書類が揃っていないことが多々あります。

  • 対応: 車台番号の確認(拓本)や、理由書の作成を行い、管財人の権限で再交付および登録手続きを並行して進めます。

③ 放置車両の強制抹消(廃車)

価値がつかない車両を処分する場合、解体業者への引き渡しと並行して「永久抹消」の手続きを行います。この際も、管財人の実印と選任証明書が必要になります。


3. 行政書士が管財業務をスピードアップさせる理由

多忙な管財人(弁護士)や事務局スタッフに代わり、行政書士が動くことで以下のメリットがあります。

  • 現地調査の代行: 車両の保管場所へ赴き、車台番号の確認や車両状態のチェック(写真撮影等)を行います。
  • 複雑な書類の収集: 裁判所への提出に必要な「自動車登録事項証明書」の取得や、ローン会社との所有権解除交渉をスムーズに進めます。
  • 出張封印による納車の効率化: 任意売却の買主が遠方の場合でも、行政書士のネットワーク(出張封印)を利用すれば、積載車を使わずに名義変更を完結できる場合があります。


まとめ:破産財団の円滑な換価処分のために

自動車の登録手続きは、細かい形式要件が多く、一度の書類不備で手続きが数日遅れることもあります。管財業務における「車両の現金化」を最短で行うためには、登録実務に精通した行政書士との連携が不可欠です。
「所有権留保の解除書類がなかなか出てこない」 「地方の支局での登録が必要になった」 「車検証がない放置車両を至急廃車にしたい」
そのような時は、ぜひ当事務所へご相談ください。 弁護士の先生方が法的な判断に専念できるよう、現場の登録実務を迅速かつ確実に代行いたします。

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この記事を書いた人

行政書士古川俊輔
行政書士古川俊輔
自動車専門の行政書士
埼玉県で地域密着対応
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