オンライン申請は可能?車庫証明の電子申請の現状と手続きの流れを徹底解説

「行政手続きはどんどんオンライン化されている」と聞くけれど、車庫証明の申請も自宅からインターネットで完結できるのでしょうか?
結論からお伝えすると、車庫証明(自動車保管場所証明書)の手続きは、一部の方法でオンライン(電子申請)が可能になっていますが、完全にペーパーレス化されているわけではありません。
この記事では、車庫証明の電子申請の現状と利用可能な地域、そして、電子申請と紙での申請の違い、そして電子化が進む中でも行政書士に依頼するメリットについて詳しく解説します。

車庫証明のオンライン(電子)申請の現状

1. 「電子申請」は一部手続きのみ可能

現在、車庫証明の申請は、「自動車保有関係手続のワンストップサービス(OSS)」を通じて他の手続きと一括で行う場合は、電子申請が可能となっています。

  • OSSとは: 自動車の保有に関する各種手続き(検査登録、税、自賠責保険、車庫証明など)をインターネット上で一括して行うことができるシステムです。
  • OSSは主に新車購入時の手続き名義変更などにおいて利用が推奨されていますが、車庫証明単体での手続きは、OSSを利用することはできません。

電子申請のメリットとデメリット

項目メリットデメリット
場所・時間24時間いつでも、自宅や事務所から申請可能。事前準備(環境設定)に手間がかかる。
紙の手間警察署への出頭が原則不要になる。紙の提出がゼロではない(一部添付書類の郵送が必要な場合がある)。
確実性システム上のチェック機能で入力ミスを防ぎやすい。利用できる人が限定的(マイナンバーカードなどが必要な場合がある)。
警察の処理警察官による現地の確認は依然として行われる。紙の申請と交付までの期間はほとんど変わらない

車庫証明を電子申請(OSS)で行うための手順

オンラインで手続きを完結させるには、いくつかの準備とステップが必要です。

1. 事前に必要な準備

電子申請を行うには、以下の準備が必要です。

  1. マイナンバーカード:本人確認のために必要です。
  2. 電子証明書:署名用電子証明書が必要です。
  3. ICカードリーダー/ライター:マイナンバーカードを読み取るための機器が必要です。
  4. 対応したパソコン環境:OSSを利用するための専用ソフトのインストールや環境設定が必要です。

2. 電子申請の基本的な流れ

  1. OSSポータルサイトにアクセス:必要なソフトをインストールし、動作確認を行います。
  2. 申請情報を入力:申請書に記載する内容をシステムに入力します。
  3. 添付書類の準備:保管場所の図面(所在図・配置図)や使用権原を証する書面(自認書/承諾証明書)を電子ファイル化してアップロードします。
  4. 電子署名:ICカードリーダーでマイナンバーカードを読み取り、電子署名を行います。
  5. 手数料の納付:申請手数料をインターネットバンキング等で電子納付します。
  6. 審査:警察署で審査が行われます(紙の申請と同じ)。
  7. 交付:証明書は、後日警察署から郵送されるか、または改めて受け取りに行く必要があります(地域による)。

[POINT] 警察署によっては、電子申請後に使用承諾証明書などの原本を別途郵送で提出することを求めている場合があります。完全にペーパーレスではないことを覚えておきましょう。

電子申請が進んでも行政書士に依頼するメリット

「電子申請があるなら、行政書士はいらないのでは?」と思われるかもしれませんが、むしろ行政書士の役割は重要になります。

1. 手続きが複雑な「ワンストップサービス(OSS)」

OSSは、車庫証明だけでなく、車検、税金など複数の手続きを一括で行うため、システムや手続き自体が非常に複雑です。一般の方が何度も利用する前提で作られていないため、操作に迷いやすく、環境設定も手間がかかります。
行政書士への依頼なら、複雑なOSSの手続きを代行してもらえるため、お客様は複雑なシステム操作から解放されます。

2. 電子化できない「使用承諾証明書」の取得代行

オンライン化が進んでも、賃貸駐車場を利用する場合の「保管場所使用承諾証明書」は、依然として大家さんや管理会社の署名・押印が必要です。

  • この紙の書類の取得こそが、申請者の最大の負担です。
  • 行政書士は、この管理会社との面倒なやり取りや郵送手配を代行し、書類を電子申請に必要な形に整えます。

3. デジタル環境がない方のニーズに対応

マイナンバーカードやICカードリーダーを持っていない、またはパソコン操作に不慣れな方は、電子申請は難しいでしょう。

  • 行政書士は、デジタル化を求めるお客様には電子申請で、アナログな手続きを好むお客様には紙での申請代行で対応できるため、あらゆる方のニーズをカバーできます。

まとめ

車庫証明の電子申請は進んでいますが、現状では環境設定の手間紙の書類のアップロード、原本郵送の手間が残り、一般の方が手軽に利用するには、まだハードルが高いと言えます。
「申請のIT化のメリットだけを享受したい」という方は、行政書士への代行依頼がよいでしょう。

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