介護タクシーを開業するための車両要件と登録手続きのポイント
「介護タクシーを始めたいけれど、どんな車でもいいの?」 「普通の車に車椅子を載せるだけで営業できる?」
答えは、NOです。介護タクシーとして営業するためには、法律で定められた車両基準を満たし、運輸局から「事業用自動車」としての許可を得なければなりません。
1. 介護タクシーとして認められる「車両要件」
介護タクシー(福祉限定)で使用できる車両は、大きく分けて以下の3つのタイプがあります。
① 福祉車両(特種用途自動車:8ナンバー)
車椅子リフト、スロープ、昇降シートなどを備えた、いわゆる「福祉車両」です。
- メリット: 自動車税や重量税の減免措置が受けられる自治体が多い。
- 構造: 車椅子を固定する装置や、乗降を助ける設備が最初から備わっています。
② 一般車両(5ナンバー・3ナンバーなど)
セダンやミニバンなどの普通の車です。ただし、以下のいずれかの条件を満たす必要があります。
- 条件: ケアマネジャーや介護福祉士などの有資格者が運転し、乗降介助を行うこと。
- 設備: 足を載せるステップの設置など、高齢者が乗り降りしやすい工夫が求められる場合があります。
③ 軽自動車
最近では、狭い道でも取り回しが良く、維持費が安い「軽自動車」での開業も増えています。
- 要件: 福祉車両仕様であること、または有資格者が運行すること。
2. 意外と盲点!「設備」以外の車両ルール
車自体の種類のほかに、以下の条件もクリアしなければなりません。
- 台数は1台からOK: 一般のタクシー(5台〜)と異なり、介護タクシーは1台から開業できます。
- 車庫(駐車場)の確保: 原則として営業所に併設されていること。併設できない場合は、営業所から一定距離(通常2km以内)にあることが必要です。また、車両の前後左右に50cm以上の余裕があるスペースが必要です。
- 事業用としての任意保険: 対人・対物の補償額が十分な「事業用」の任意保険への加入が必須です。
3. 開業までのロードマップ(許可から登録まで)
介護タクシーを始めるには、「経営許可」と「車両登録」の2つの山を越える必要があります。
Step 1:許可申請と法令試験(約3〜4ヶ月)
運輸支局へ申請書を提出します。その後、事業主(または役員)が「法令試験」を受け、合格しなければなりません。
- 内容: 道路運送法などの知識を問う試験です。
Step 2:許可(お墨付き)の受領
審査をクリアすると、ようやく「一般乗用旅客自動車運送事業(福祉限定)」の許可が下ります。
Step 3:登録免許税の納付(3万円)
許可後、30,000円の登録免許税を納めます。
Step 4:緑ナンバーへの変更(登録手続き)
ここが最終段階です。以下の手順で車両を「事業用」に切り替えます。
- 連絡書の発行: 運輸局の輸送課で「事業用自動車等連絡書」を発行してもらいます。
- 登録窓口へ: 書類とナンバープレートを持って登録窓口へ行き、「緑ナンバー」を交付してもらいます。
4. 登録手続きの際の重要ポイント
緑ナンバーへの変更時、特に注意すべきは以下の点です。
- 車検証の「用途」と「区分」: 8ナンバーの福祉車両であれば、車検証の用途は「特種」、車体の形状は「車いす移動車」などとなります。一般車両の場合は、事業用の区分に変更されます。
- 二種免許の確認: 介護タクシーの運転には「普通自動車第二種免許」が必須です。登録手続き自体には免許証は不要ですが、運行開始前には必ず取得していなければなりません。
- 料金メーターの設置: 原則としてタクシーメーターの設置が必要ですが、現在は「時間制運賃」のみで営業する場合は、メーターを設置しなくても良い特例があります(要確認)。
5. 行政書士に依頼するメリット:複雑な「図面」と「計算」を代行
介護タクシーの申請は、自動車手続きの中でも特に難易度が高い部類に入ります。
- 図面の作成: 営業所や車庫の平面図、車両の図面(ミリ単位の余裕の計算)など、図面作成が膨大です。
- 資金計画の算出: ガソリン代、保険料、修繕費など、事業を継続するための緻密な資金計画書の作成が必要です。
- アフターフォロー: 開業後の「事業実績報告書」や「整備管理者」の選任など、運営に必要な事務サポートも行います。
まとめ:社会を支える「足」として、正しいスタートを
介護タクシーは、これからの社会で必要不可欠な存在です。しかし、手続きのミスで開業が遅れると、その分、待っている利用者様へのサービス開始が遅れてしまいます。
「福祉車両を買ったけれど、その後の手続きがわからない」 「法令試験に受かるか不安」 「とにかく最短で緑ナンバーを取得して営業を始めたい」
当事務所では、介護タクシーの起業を志す方を全力でバックアップします。面倒な書類作成や運輸局との調整、車両のナンバー変更まで一括でお引き受けし、あなたが「介護」と「運転」に専念できる環境を整えます。
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