レンタカー事業(わナンバー)を始めたい!許可申請から登録までの最短ロードマップ

最近では、カーシェアリングの普及や観光需要の増加に伴い、「使っていない車をレンタカーとして貸し出したい」「中古車販売業の付帯事業としてレンタカーを始めたい」というご相談が増えています。
しかし、車を貸し出してお金をもらうには、勝手に始めてはいけません。 法律上は「自家用自動車有償貸渡業(じかようじどうしゃゆうしょうかしわたしぎょう)」という許可が必要になります。
今回は、憧れの「わナンバー」を取得してレンタカービジネスをスタートさせるための、具体的なロードマップを解説します。


1. レンタカー事業を始めるための3つの高い壁

レンタカー事業は、運送業(緑ナンバー)に比べれば参入障壁は低いですが、以下の3つの要件をクリアする必要があります。

① 人の要件(欠格事由)

申請者(法人の場合は役員全員)が、過去2年以内に、自動車関係の法律で罰金以上の刑を受けていたり、レンタカー許可の取り消しを受けていたりしないことが条件です。

② 保険の要件(非常に重要!)

万が一の事故に備え、以下の十分な補償内容の任意保険に加入することが義務付けられています。

  • 対人補償: 1名につき 8,000万円以上
  • 対物補償: 1事故につき 200万円以上
  • 搭乗者補償: 1名につき 500万円以上 ※実際には、これらを大きく上回る「無制限」での加入が推奨されます。

③ 管理体制の要件

  • 整備管理者: 車両台数や規模に応じて、整備の責任者を置く必要があります(10台未満なら、資格者でなくても適切な管理ができれば認められるケースが多いです)。
  • 事務所・駐車場: 営業の拠点となる事務所と、車両を保管する駐車場が確保されていること。

2. 許可申請から営業開始までのロードマップ

手続きの流れは大きく分けて4つのステップです。

Step 1:許可申請書の提出

管轄の運輸支局(輸送課)へ申請書を提出します。

  • 主な提出書類: 申請書、事業計画書、貸渡約款、会社登記簿(法人の場合)、役員の欠格事由に該当しない旨の宣誓書など。

Step 2:審査期間(約1ヶ月)

運輸局での審査が行われます。書類に不備がなければ、約1ヶ月程度で許可が下ります。

Step 3:登録免許税の納付(9万円)

許可が下りたら、90,000円の登録免許税を納付します。これで正式に「レンタカー事業者」としての資格が得られます。

Step 4:車両の「わナンバー」変更登録

許可証を持って登録窓口(陸運局)へ行き、通常の白ナンバーから「わ(または れ)」ナンバーへ変更する手続きを行います。


3. 「わナンバー」への登録手続きに必要な書類

許可が下りた後、実際に車両をレンタカーとして登録する際には以下の書類が必要です。

  1. 事業用自動車等連絡書(運輸局の輸送課で発行してもらいます)
  2. レンタカー許可証の写し
  3. 自動車検査証(車検証)原本
  4. ナンバープレート(前後2枚)
  5. 所有者の印鑑証明書・実印・委任状(名義変更を伴う場合)

アドバイス 既存の白ナンバー車をレンタカーにする場合、車検証の「自家用・事業用の別」が「自家用」から「貸渡」に変更されます。この際、車検の有効期限はそのまま引き継がれますので、新しく車検を取り直す必要はありません。


4. 運営開始後の「2つの義務」

ナンバーを変えて終わりではありません。レンタカー事業者には、以下の運用ルールが課せられます。

① 貸渡簿(かしわたしぼ)の作成と保存

「誰に、いつ、どの車を貸したか」を記録し、2年間保存しなければなりません。最近ではデジタル管理も認められています。

② 定期点検の実施

レンタカーは自家用車と違い、走行距離や使用頻度が高くなるため、6ヶ月ごとの定期点検が義務付けられています(※乗用車の場合)。


5. 行政書士に依頼するメリット

レンタカー事業の許可申請は、ご自身で行うことも不可能ではありません。しかし、多くのオーナー様が行政書士に依頼するのには理由があります。

  • 約款(やっかん)の作成代行: 事故が起きた時の損害賠償やキャンセル料の規定など、トラブルを防ぐための「貸渡約款」をプロが作成します。
  • ワンストップでのナンバー変更: 許可申請だけでなく、面倒な陸運局での「わナンバー」への付け替え、出張封印まで一括で対応します。
  • 副業・新規事業のコンサルティング: カーシェアリングプラットフォームへの登録アドバイスや、車庫証明の取得代行など、周辺業務も含めてサポートします。

まとめ:あなたの車が「稼ぐ資産」に変わる第一歩

レンタカー事業は、正しい手続きを踏めば、個人でも中小企業でも十分にチャンスがあるビジネスです。 しかし、法規を守らずに無許可で貸し出しを行うと、重い罰則があるだけでなく、事故の際に保険が降りないという致命的なリスクを負うことになります。
「眠っている車を活用したい」 「レンタカービジネスで起業したい」 「手続きが複雑そうで、どこから手をつければいいかわからない」
そのようなお悩みをお持ちの方は、ぜひ当事務所にご相談ください。 許可申請から「わナンバー」取得、その後の運用アドバイスまで、最短スケジュールであなたのビジネス開始をバックアップいたします。

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この記事を書いた人

行政書士古川俊輔
行政書士古川俊輔
自動車専門の行政書士
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